先日、エーウイングのWebサイトのサービスページを改修いたしました。
2025年度のエーウイングのサービスラインナップをわかりやすくご紹介していますので、改めてご覧いただけたら嬉しいです。
今回の改修は、そもそもWebサイトを改修する目的でスタートしたわけではなく、2025年度の経営計画書を作った後に、この計画をどうやって共有したらいいか悩んだ挙句、Webサイトに載せてしまえばいいやと思ったのがきっかけでした。しかしやってみると、自分の中でも今回の体験は、メンバーが僕のために向き合ってくれた感覚があって、エーウイングのお客様が普段体験されている感覚はこんな感じなのか!と思ったので、記憶も新しいうちにブログを書いています。
エーウイングのクリエイターのすごいところは、過去のクリエイティブを無視することは絶対にしないということです。仮に他社で作られたWebサイトをリニューアルする際も、リニューアル(古くなったものを新しくする)という感覚ではなく、リビルド(今までのクリエイティブの良いところを残しつつ、再構築する)という感覚で対応してくれます。今回も、改修前のサービスのページにあった良い部分は残した方が良いと提案してくれました。
僕が大好きなエヴァンゲリオンの新劇場版がスタートする際の宣言文に以下のようなものがありました。
庵野秀明総監督とスタッフは、「REBUILD」(再構築)という前代未聞の新映像技法を提示する。
従来、テレビアニメを劇場映画化する際には16ミリフィルムを拡大し、一部を手直ししていた。だがこの手法では画質が荒れ、『エヴァ』の高クオリティを目ざす「志」が損なわれかねない。新劇場版とは、スタッフが本来目ざしていた映像を新たに世に問うための作品づくりである。この旧来の手法は不適切なのだ。
そこで考え出されたのが、『エヴァ』のエッセンスをそのまま受け継ぎ、新時代の映像へと《再構築》する技法「REBUILD」である。
僕はこの宣言文が大好きで、エーウイングのクリエイターは、同じような感覚を持っているのではないかと思うのです。
もうひとつ、エーウイングのクリエイターのいいところは、ターゲットの射幸心を煽るような戦略よりも、ユーザーの自然な行動変容を促すような戦略が好きだということです。すごく細かいニュアンスですが、ターゲットという言葉を嫌い、ユーザーという言葉を使います。決してマーケティングを否定するような意味ではなく、むしろマーケティング手法は必要だと考えています。その上で、自分が発する一言一言がデザインと同じぐらいの責任を感じてくれているのかもしれません。そんな繊細な感性を持っているからこそ、普段は生きづらさもあるかなと思うのですが、だからこそ君のその力は社会に役に立つんだよ!!エーウイングはそれを証明できる場所なんだよ!!と声を大にして社長は言いたいわけです。
さらにもうひとつ、今回サービスページの中にWeb動画を入れたいと考え、サービスを紹介する動画の試作を僕がつくってみんなに見てもらった時のことなのですが、めちゃめちゃ不評でした。。。
サービス解説動画を頑張ってつくったので言われた時はショックでしたが、僕には見えていない視点で捉えたものがあり、それを無視できない。「やめた方が良い」というのを伝えることだってかなりエネルギーがいることなのにも関わらず、ちゃんと伝えてくれました。社長という立場、お客様という立場があったとしても、自分たちの役割をちゃんと示していくことができるメンバーはかっこいいなと思います。この動画企画は最終的に社内共有用の「振り返りラジオ」を、あくまでも社内共有用ですが制作を検討する方の参考になればと考え設置することにしました。結果的に作り手の想いがとても素敵で、それを自然な形で発信できていて、動画をやめて良かったと心から思えています。
事業を推進しようとする者の孤独や不安、未来を想像した時の興奮、やってみようと一歩を踏み出すための情熱、今回の改修で色々な感情と向き合い、それらをエーウイングの仲間に正直に差し出し、仲間から正直に差し戻され、納得のいくページをカタチにすることができました。
意図したものではありませんでしたが、結果的にこのような体験に気づけたということに大切な意味があるのだと思います。
改めて今回のサービスページの改修によって、エーウイングの価値を自分で体験することができました。そしてこの感覚を絶対に忘れたくないと考え、どこかに残そうと思った時に思いついたのが社長ブログでした。だからこのブログは大切な記憶を閉じ込める装置なんだと。ウェブサイトってやっぱりすごいなと改めて思えたのです。
自分が好きではじめたウェブサイトづくりですが、エーウイングのメンバーと共にお互いの正直な感性を差し出し合いながら価値をアップデートしてく。どんなに時代が変化しても社会が必要としているものは、僕が今感じたことなんだと確信しています。