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2021.06.15

社長報|2018年に起きた組織崩壊

2021年3月19日より、毎週1本のペースで社長報を配信しています。

社員数も増えたことで、社長とみんなの直接的な接点はだいぶ減りました。

そこで少しでもみんなに社長の考えを共有できる場を作りたいと思い社長報をはじめました。

今回は社長報をブログに残してみます。

初めて配信した社長報のテーマが「2018年に起きた組織崩壊」というのもどうかと思いますが、自分の失敗をちゃんと伝え、なぜ失敗したのかを考え、再び挑戦する30人の壁、50人の壁、100人の壁に立ち向かっていきたいと思います。

それからエーウイングの経営者である門脇の失敗談を配信することで、同じように頑張っているスタートアップの経営者の方々が同じ落とし穴に落ちない道を歩んでもらえたら嬉しいです。それではどうぞ。

社長報をはじめます

2021年2月14日で、エーウイングは14期目をスタートさせました。
本年はとても特別な一年になると予感し、社長報で記録していくことにしました。
同時に、社長の頭の中を時々共有させていただくことで、みなさんとの距離が近くなれたらいいなと思っています。

今と以前の違い

振り返ってみれば、組織規模が小さかった頃、今よりも圧倒的にみなさんとの物理的な接点を作ることができていました。
給与日前に給与明細を渡すときには必ず1on1をやってみんなの声を拾うこともできたし、その中から改善案を作っていくこともできました。「社長とみんな」という構図だったのだと思います。
毎週月曜日のお昼に社長飯という社長がお昼ご飯を作って持ってくるなんていうイベントもありましたし、新しい方が入社すれば歓迎会をやって、エーウイングを退職される方がいれば送迎会をやってました。
会社規模が大きくなって、コロナになって、今までのような接点は作れなくなってしまいました。しかし、決してマイナスのことばかりではないと感じています。組織体制を整理したことで、1人でバタバタやっている時と比べると、圧倒的に綺麗に情報が上がってくるようになりました。情報導線の交通整理をすることで、今まで以上にみんなの声が聞こえてくるようになりました。今と過去、どちらが良いとか悪いとかという話ではなく、僕はその時の最適解をいつも探しているのだと思います。

コロナがエーウイングを変えた

2020年4月、日本では緊急事態宣言が発令され、強制的にリモートワークに移行し、新しい形を模索し続けました。そのひとつが「組織」に向き合うことでした。最初に取り組んだのは、管理部の設置でした。「社長とみんな」ではなく、「管理部とみんな」に変更したのです。それだけのことなんですが、エーウイングが変わりはじめました。

創業経営者にとって、会社への批判は自分への批判であり、社員が去って行くことは、自分から大切な人が去っていくことに等しいと考えているし、この気持ちはこれからも変わることはないと思います。「社長は孤独」とよく言われますが、ある部分はその通りです。でも、管理部というチームを作ったことで、孤独の感覚は少しニュアンスが変わった気がしています。

2018年の組織崩壊では何があったのか

エーウイングを経営していて一番つらかったのが2018年に起きた組織崩壊でした。会社の方針についていけないと、どんどん人が辞めていってしまいました。結果的には18人いた従業員の半分は辞めてしまう、特にチームをまとめていたリーダーたちが同時期に複数人辞めてしまうという「ヤバイ」状況でした。なぜ、このようなことが起きてしまったのか。

崩壊の始まり

会社を起業してすぐは、大きなビジョンはあまり意味がないかもしません。「受注する、作る、納品する、請求する、振り込まれる、振り込む。」このサイクルを作るのに必死すぎて、死なないために働くしかなかったです。だから僕は、「どんな形でもいい。エーウイングが10年続きますように。」と願い続けました。そして僕は10年経営するという記録を達成しました。そして気づいたのです。これから僕はどうしたらいいんだろう。と。

僕は「会社の成長」を考えました。売り上げ・利益・従業員数という数値で目標を作りました。短期・中期・長期の経営計画も作り、そのめじるしに向かって走ることにしたのです。数字が先走り、焦っていましたし、苦しかったですし、怖かったです。

目的がないと会社は存続しない

でも、僕が考えた数字には目的がありませんでした。なんのためにこの数字を追いかけるのか、僕ですらわかっていなかったのです。作るウェブサイトも、効率化ばかり考えていました。数値を達成すれば品質を落としても良い。お金がもらえるならクライアントにいくらでも媚びる。最悪です。

方向性を見失った僕は、僕自身をコントロールすることすらできなくなりました。

「ついてこれないなら。去れ。」

僕がこう考えた瞬間、エーウイングはどんどん崩れていきました。組織は一度崩れると崩れを止めることはできません。もう経営者を辞めたいとも思ったし、会社を経営してはじめて「会社に行きたくない」と思ったのもこの時でした。辞めていく人を何人も何人も見送るたびに、自己嫌悪に陥りました。

なぜ再構築できたのか

2018年は前年比で売り上げも落ち、利益も千万単位の大きな赤字を経常しました。経営者は決算書という形で評価されます。「お前には価値がない」と言われているようでした。
そんな時、退職したクリエイティブ部リーダーから結婚式に招待されました。ありがたいことに、主賓で呼んでいただき挨拶もさせていただきました。その時に彼女からメッセージカードをもらいました。その中には「こんなに楽しい会社は今後出会えないだろうなと感じます。エーウイングのよさを守ってください。」とありました。
2019年、2020年と結果的には大きく回復していったのですがその理由を言語化するとしたら「自分でなんとかしようとするのはもうやめよう。みんなの声をもっと聞いてみよう。」 でした。そして2019年の終わりに僕は目的を再設定しました。それが、「ウェブの力で多摩地域をアップデートする!」でした。

そして「託す」が始まる

エーウイングには今、営業部とクリエイティブ部にふたりのマネージャーが存在してます。いわゆる30人の壁に向かっていくときにミドル層の構築はとても重要になってくると教科書には書いてあります。実際に体験してみて思うことですが、エーウイングというひとつの塊を営業部とクリエイティブ部というふたつの塊にして、マネージャーに託すワケですからそれはもう寂しいですよ。ただ、どうもここを乗り越えないと次にいけないこともわかっています。マネージャーはただ設置するだけではだめです。託す側も託される側も、お互いに覚悟が必要です。マネージャーはそれぞれの組織の社長みたいな位置付けです。部内で何かあれば全てマネージャーの責任です。損害が出たり、利益が確保できなければ、その全ての責任を取れ!とまでは言いませんが、それぐらいの気持ちでその役割と責任を果たす必要があります。やっぱりマネージャーは重たい役職なのだなと思います。

しかし、この権限委譲が始まってみると、自分にさまざまなスペースが生まれてくることにも気づきました。圧倒的にエーウイングのみんなが見えてくるのです。近く感じるのです。不思議な感覚です。エーウイングをもっとこうしたい!ああしたい!に時間が使えることで、僕には新しい役割が上から降ってきた感じです。いや、みんなが僕を押し上げてくれて、新しい役割が見えてきたというのが正解な気がします。

さらにリーダーの立ち上げもスタートしました。リーダーの役割を明確化させ、情報を集め、チームで高め合う。今までのプロジェクトごとのチーム編成から同じ職種で高め合う組織編成に移行しています。経営者として同じ職種で高め合う組織編成を重視すると意思決定した背景には、組織導線を強めた方が、アップデートスピードが高まると判断したからです。「ウェブの力で多摩地域をアップデートさせる!」ためには、「エーウイングをアップデートさせる!」わけですが、一番重要なのは「みんなをアップデートさせる!」ことです。上司は部下をアップデートする存在です。同時に部下が上司を頼ることで上司もアップデートされていきます。この形になるように、今は全体指揮系統がどうなっているのかを把握し、再レイアウトしています。自分で作ったものを再点検して改善すべきところはぶち壊し、再構築する。そうゆう作業をしているのだと思います。

未来の話をしよう

エーウイングはみんなにとっての居場所でもあり、僕にとっての居場所でもあります。
会社を作ってから理想の形を追い求める旅に終わりはありません。

僕にとって「アップデート」というキーワードは重要なワードです。

エーウイングにいると、常に次のアップデートする項目があり、そこに挑めます。
そして、アップデートは「する側」と「される側」で高め合うのが最も効率的です。

僕は今、少し先を走って次のエーウイングが目指すところを確認していますが、次のステージもワクワクする世界が待っています。未来はみなさんが考えている以上に豊かな世界になります。

だから、多摩地域で一番になろう。

僕たちならできる。

 

 

▲エーウイングに6年近く在籍してくれたクリエイティブ部リーダーからもらったメッセージカード。これからも、エーウイングの良さを守っていきます。

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